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平成19年6月定例会一般質問会議録 (07/06/14)
 
1.旧東大橋家について
2.幼児教育・保育サービスについて
3.マニフェストの検証・評価について
 
 

◆4番(時尾博幸君)
(拍手)青空市民クラブの時尾 博幸です。

通告に従いまして、3点質問をさせていただきます。

まず最初に、旧東大橋家について質問をさせていただきます。

去る5月18日、倉敷市議会経済委員会において、美観地区の新たな観光文化拠点施設として計画している倉敷市阿知の旧東大橋家住宅の整備事業概要が報告されました。既存の建物を生かし、市民活動の場などを設けた景観まちづくり館や観光案内所などとして活用すると言われています。来年1月に着工し、平成21年4月のオープンを目指していると伺っています。

そこで、この旧東大橋家の整備事業概要についてのお考えをお尋ねいたします。

整備事業概要には施設の概要も示されていますが、母屋を改修して整備される景観まちづくり館など、計画に示されている施設の計画について、展示物や運営主体など、具体的な施設の運用体制はどのように考えているのか、お尋ねいたします。

本年2月定例会の今川 鉄夫議員の質問に答えて古市市長が、「管理運営につきましては、さまざまな管理方法が考えられますが、そのメリット、デメリットも含め、今後検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします」
と答弁されていますが、その後の検討状況についてお尋ねいたします。

旧東大橋家住宅は平成13年10月に、新たな観光文化拠点施設の形成のために、倉敷市が初めて伝統的建造物群保存地区内の建造物を約5億7,500万円で購入し、伝統的な景観を守るという観点では、公的に取得することで景観を守ったことは評価ができますが、積極的に活用しなければならないと考えています。

京都市に、市民活動総合センター、福祉ボランティアセンター、長寿すこやかセンター、景観・まちづくりセンターの4つのセンターから成る複合施設「ひと・まち交流館京都」があります。同館1階の景観・まちづくりセンターの展示コーナー「京のまちかど」は、京のまちづくりの「これまで」と「これから」に関するさまざまな情報を提供するコーナーで、京都のまちづくりや暮らしの移り変わり、京の風物・文化などについて、地図や模型、ビデオ、パネル等を活用してわかりやすく紹介をしています。

倉敷の歴史等の展示、紹介を行う施設として、景観まちづくり館を施設計画に入れているんであれば、観光的な要素だけではなく学術的な検証を踏まえた上で、まちづくりについての展示を公表していくべきはではないかと考えますが、その点についてのお考えをお尋ねいたします。

次に、幼児教育・保育サービスについてお尋ねいたします。

現在、倉敷市は、倉敷市立幼稚園統廃合第2次実施計画により、幼稚園の統廃合を進められています。第1次実施計画では、1小学校区1幼稚園に統廃合を進められましたが、このたびの第2次実施計画の実施により、1つの小学校区に1つの幼稚園が存在しない小学校区が出てくるわけであります。私の居住している水島地域でも、水島幼稚園が倉敷市立幼稚園統廃合第2次実施計画に上がっており、地元では、地域から公立幼稚園がなくなることへの不安の声が聞かれます。また一方で、同じ地域にある水島保育園では、定員を超える入園者がいる状況であります。

今後、倉敷市内の各地域によるさまざまな地域事情も踏まえ、将来を見据えたニーズやサービスの充実度を考慮して、幼稚園並びに保育園の適正配置を考えていかなければならないと考えます。倉敷市として、今後の幼児教育並びに保育サービスのあり方についてどのように考えているのか、お尋ねいたします。

先日会派で、岡山県内で初めて認定こども園として設置された、真庭市にある落合こども園に視察に伺いました。落合こども園は、認定幼稚園と認定保育園の機能をあわせ持つ、いわゆる幼保連携型認定こども園として、それぞれの特徴を生かしながら連携して一体的に運営をされていました。

現在、倉敷市内において、幼稚園は統廃合が進められ、また保育園も保育ニーズに地域的な偏りが生じています。幼稚園並びに保育園のいずれか選択をできる機会を提供し、市民の皆さんから身近なところで行政サービスの提供をする上で、認定こども園の設置についてどのようにお考えなのか、お尋ねいたします。

最後に、マニフェストの検証・評価について質問をいたします。

所属の総務委員会の該当事項でありますが、市政全般にわたること、また本会議が市長御本人からお考えを伺える機会ということで、質問をさせていただきます。

来春、古市市長は1期目の任期満了を迎えられます。今定例会において、来春の倉敷市長選に、再選に向けて出馬の意向表明をされましたが、1期4年の古市市政を振り返って、特に前回の市長選で掲げられた、いわゆるマニフェストの検証・評価について質問いたします。

昨年の9月定例会において、昨年8月26日に行われた「倉敷市長マニフェスト」市民検証・評価大会に関する私の質問の際、市長は、「御質問のマニフェストの内部評価につきましては、個別項目を取りまとめた進捗状況を就任2年の折り返し時に公表させていただいたところでありますが、今後も進捗状況を踏まえて内部評価を行い、適宜公表を行ってまいる所存であります」と御答弁をいただきました。
今後、適宜マニフェストの評価を公表いただけるとの御答弁でしたが、市長就任2年の任期折り返し時以降、公表は行われておりません。1期目の任期満了まであと一年を切った現在、来春の市長選前には、公開討論会やマニフェストの検証・評価大会など、青年会議所や市民グループなどによるマニフェストの第三者評価が行われるものと思われます。「倉敷市長マニフェスト」検証・評価大会の際に、前三重県知事の北川正恭早稲田大学大学院教授からも、マニフェストの自己採点と修正によるステップアップを古市市長に求められていました。

任期折り返しの際公表されたマニフェストの進捗状況に加え、任期満了時には進捗状況を踏まえた御自身での自己評価も求めるところでありますが、お考えをお尋ねいたします。

以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)

○副議長(梶田省三君)

答弁を求めます。古市市長。

(市長 古市 健三君 登壇)

◎市長(古市健三君)

時尾 博幸議員の御質問にお答えをいたします。

マニフェストの検証・評価についてのうち、マニフェストの検証・評価のあり方についてでございますが、私は平成16年4月に行われた市長選挙で、「ひと、輝くまち 倉敷。」のローカルマニフェストを掲げ、4年間で市長任期中に取り組むことを市民の皆様にお約束いたしました。任期3年余りが経過いたしましたが、厳しい財政状況のもとで、経営感覚を持ちながらマニフェストでお約束をした施策を積極的に推進し、一定の成
果を上げることができたものと考えております。

この間、就任2年目の折り返しである平成18年5月には、マニフェストの各項目の進捗状況を取りまとめて公表させていただきました。また、平成18年8月には「倉敷市長マニフェスト」市民検証・評価大会が開催され、全員公募で選ばれた市民評価委員の皆様にマニフェストの各項目について、妥当性や達成度などについて検証・評価していただきました。私の任期は残すところ1年未満となりましたが、「ひと、輝くまち 倉敷。
」のマニフェストに掲げた各項目の検証・評価につきましては、適切な時期に私自身が取りまとめて公表させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

そのほかの御質問につきましては、担当よりお答えをさせていただきます。

○副議長(梶田省三君)

吉田教育長。

(教育長 吉田 雄平君 登壇)

◎教育長(吉田雄平君)

公立幼稚園の適正配置の今後のあり方についてでございますが、園児数が極めて少ない小規模園においては、集団でのかかわりが持ちにくいため、集団規模を適正にすることにより、子供たちにとってよりよい環境をつくることを目的として、平成18年度に倉敷市立幼稚園統廃合第2次実施計画を策定いたしました。この計画により、平成18年度から22年度末までに5つの幼稚園を対象に統廃合の実施を目指しているところです。また、平成23年度以降の適正配置のあり方につきましては、倉敷市立幼稚園教育研究協議会に諮問しており、その答申を尊重しながら教育委員会としての対応を検討していく予定にいたしております。

議員御提案の認定こども園につきましては、保育所と幼稚園とにかかわる問題であり、昨年の8月に保健福祉局と教育委員会とで設置いたしました倉敷市認定こども園検討委員会において、民間保育所や私立幼稚園などの意見を参考にしながら、保護者負担の公平性やサービス内容などの課題も多く、どのような対応が可能か研究しておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。

○副議長(梶田省三君)

池上経済局参与。

(経済局参与 池上 勉君 登壇)

◎経済局参与(池上勉君)

旧東大橋家住宅についての御質問にお答えいたします。

まず、整備概要についてでございますが、旧東大橋家は、市民で構成される旧東大橋家活用懇話会及び学識経験者などで構成される伝統的建造物群等保存審議会において活用方法や整備手法について審議の上、活用基本計画が策定されました。その後、所管の経済委員会へも御報告をしたところであります。

本施設は、観光まちづくり拠点施設として位置づけ、市民や観光客にもっと倉敷のことを知ってもらい、もっと好きになってもらうための活動や情報発信の場として整備を進めてまいりたいと考えております。具体的には、本施設内の5棟の建物は、観光情報を提供する観光案内所、土蔵を活用した展示室、蔵を生かした休憩所、市民の文化活動を行う多目的ホール、倉敷の歴史などの展示・紹介を行う景観まちづくり館として整備する予定ですので、よろしくお願いいたします。

次に、具体的運用についてでございますが、観光まちづくり拠点施設として、独創性や効率的な運営が期待できる指定管理者制度の導入を視野に入れた方法を検討してまいりますので、よろしくお願いいたします。

次に、景観まちづくり館についてでございますが、旧東大橋家活用基本計画に基づき、1階は、倉敷の歴史及び伝統的建造物群の倉敷らしさの残る歴史的町家や古民家の紹介を中心とした常設展示スペースとし、2階は、研修会場、会議室、及び講演会などの市民活動の場としての活用を考えております。また、保存する母屋部分の1、2階の和室は、ミニコンサートや郷土芸能などの発表、外国人も対象にした着つけ、お茶会の場などとして、文化・国際交流なども視野に入れた活用を考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○副議長(梶田省三君)

岡田保健福祉局長。

(保健福祉局長 岡田 光彦君 登壇)

◎保健福祉局長(岡田光彦君)

保育サービスの今後のあり方についてでございますが、保育園につきましては、特に保育需要の多い地域では、国の定める人員、面積の基準を満たす範囲内で、定員を超えて受け入れのできる制度を活用して保育を実施しているところです。こうした中で、増大する保育需要に対応するため、これまでに園の新設や改築、増築などの施設整備を行うとともに、幼稚園の余裕教室を活用して分園の設置を行ってまいりました。今後も引き続き、地域の保育需要や建物の老朽化の状況などにも配慮しながら適切に施設整備を進めてまいりたいと考えております。

また、保育サービスの充実についてでございますが、市におきましては、平成17年3月に策定した倉敷よい子いっぱい育成プランに基づき、各種の特別保育の充実を図っております。具体的には、平成21年度までの5カ年で一時保育の実施園を12園から17園に、延長保育の実施園を64園から71園に、病気中及び回復期の児童の保育ができる施設を4カ所から5カ所にそれぞれふやすことなどを掲げ、進めているところであります。これに沿って、引き続き保育サービスの充実に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○副議長(梶田省三君)

4番 時尾 博幸君。

(4番 時尾 博幸君 登壇)

◆4番(時尾博幸君)

再質問をさせていただきます。

2点で、1点がマニフェストについてですが、自己評価をされるかどうか、はっきりお答えにならなかったのかなというふうに思いました。前回、市長マニフェスト検証・評価大会のときにも、大会宣言文の中で、その公募された市民評価委員の方が評価をするときに、進捗状況だけの報告ではなくて、自己評価や内部評価等、評価が出たものがあった方が評価をするときに評価しやすいという、大会宣言文の中にも言葉が盛り込まれておりました。自己評価より先に行くんであれば、神奈川県の松沢知事は、例えば若手の研究家等に、第三者機関にマニフェストの評価をさせるようなことをされています。そこまでは、今回は来年の春が選挙ですから時間的に難しいのかもしれませんけれども、今回の統一地方選挙の関係であれば、例えば岩手県の増田知事や佐賀県の古川知事等も御自分で自己評価をされています。

このマニフェストの取り組みについては、私は、古市市長の取り組みは先進的なもので、評価をするものでありますが、先ほどの答弁に加えて、進捗状況だけではなくて、任期満了のときにはぜひ御自身の自己評価をしていただきたいと思いますが、その自己評価の点について、お尋ねを再度いたします。

2点目に、旧東大橋家の件でございますが、この建物1階の景観まちづくり館の件でございますが、先ほどの答弁の中で、倉敷の歴史及び伝統的建造物群の歴史的町家や古民家の紹介を中心とした常設展示スペースを考えているという答弁でございましたが、私が質問の中で、文化・学術的な面からの活用も考えてはどうかという御答弁、お答えいただけてないのかなと思っております。

例えば、この展示でございますが、市外からの観光客を主な対象にするのではなくて、例えば地元の学生さんが社会科の授業で町並みの保存等の町の歴史を勉強できたり、興味を持てるような、先ほど例示をいたしましたが、京都市の景観・まちづくりセンターの展示コーナーの程度のような、学術的な裏づけを望みます。御答弁いただいたのは観光部でございますが、観光部だけではなくて教育委員会の文化財保護課もかかわって、学術的な面からの活用を積極的に図られることを、これについては要望とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

○副議長(梶田省三君)

答弁を求めます。古市市長。

(市長 古市 健三君 登壇)

◎市長(古市健三君)

時尾 博幸議員の再質問にお答えをいたします。

マニフェストの自己評価をどうするのか、先ほどの答弁ではそこが明快でなかったと、こういうことでございます。

昨年行われましたマニフェストの評価大会におきまして、そうした強い要請もございましたし、そのときに、間違いなく私は自分の自己評価をさせていただきたいということも申し上げております。そういう意味で、自己評価をさせていただきたいと思っておりますが、その自己評価をする時点は、どの時点がいいのかというのは、先ほども適切な時期というふうに表現をさせていただきましたが、近いうちにその自己評価を公表させていただきたいと考えております。よろしくお願いをいたします。以上でございます。

 
 
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