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平成20年6月定例会一般質問会議録 (08/06/19)
 
1.市長の政治姿勢について
2.高齢者等の給食サービス事業について
3.観光振興策について
4.小・中学校校舎の耐震化事業について
5.まちづくりについて
6.校・園庭の芝生化について
 
 
◆6番(時尾博幸君)

(拍手)青空市民クラブの時尾 博幸です。

質問に入る前に、まず最初に、さきに行われました倉敷市長選での激戦を制し全国最年少の、また中四国初の女性市長に伊東新市長が就任されましたことをお喜び申し上げます。

これまで県外の方とお話をする際、倉敷といえば美観地区のことをよく話題にされていましたが、倉敷市長選後に県外の方と話をすると、倉敷と言ったら、若い女性が市長に就任したことを話題にされ、倉敷市のみならず全国から伊東新市長への期待がうかがわれました。47万市民のトップリーダーとして、伊東市長の今後の御活躍を期待しています。

それでは、通告に従いまして順次質問させていただきます。

まず最初に、市長の政治姿勢についてお尋ねいたします。

元内閣総理大臣で熊本県知事をされた細川 護煕さんは、同じ者が権力の座に10年以上あるべきではないという「権不十年」を唱え、2期8年で知事をやめられました。また、昨年の参院選の際、自民党のマニフェストの中には、首長の多選による権限の肥大化を防ぐため、知事や政令指定都市の市長の4選目については党公認推薦を行わないこととしており、連続4選目の立候補の禁止を法制化するとともに、一般の市町村長の多選については条例により禁止できるよう慎重に検討を進めるという、首長の多選禁止について記載がありました。

神奈川県の松沢 成文知事は、「知事多選禁止条例」を全国で初めて制定されました。多選自粛条例というのは埼玉県や横浜市などに例がありますが、多選禁止条例というのは全国初と伺っています。神奈川県においては、だれが知事に就任しようと、知事の任期は恒久的に3期12年までに制限されるということであります。総務省の「首長の多選問題に関する調査研究会」が昨年5月、多選制限は憲法上許されるとの報告書をまとめました。ただ、現段階では、現行の地方自治法などは多選制限を認めておらず、神奈川県の知事多選禁止条例の施行は法整備まで先送りされていますが、松沢知事自身や神奈川県議会も国に要望し、実現に向けて環境整備を進められています。

多選禁止については、古くは1954年の知事3選禁止法案以降、3度の議員立法の試みが廃案となってきましたが、現在民主党が、「知事、政令市長は、4選以上は推薦しない」としているほか、公明党も、「3期以上務めた知事への推薦は、原則的には認めない」としておられますし、自民党も、選挙制度調査会において法案を準備されたこともあるわけであります。このように総論において、多選は避けるべきであるという考え方を大方の政党が認めています。

伊東市長におかれましては、この首長の多選について、多選自粛条例並びに多選禁止条例制定も含めてどのようにお考えなのか、お尋ねいたします。

この項2つ目に、マニフェストについてお尋ねいたします。

伊東市長がさきの市長選で示された「くらしき力で市政刷新、クリーン政治・クリーンチャレンジ」という後援会討議資料の冊子、また「マニフェスト」と書かれた選挙中に配布されたビラ、3月24日に倉敷市芸文館大ホールで社団法人倉敷青年会議所の主催で開催された倉敷市長選立候補予定者公開討論会で、各候補が示されたローカルマニフェストについてお尋ねをしていきたいと思います。

現在本市では、平成18年度から平成22年度までの5カ年を計画期間とする第五次総合計画後期基本計画がスタートしています。今後、平成23年度からスタートする第六次総合計画の策定に取りかかられるものと思います。マニフェストに掲げた項目の実現について、古市前市長は、「ひと、輝くまち 倉敷。」推進会議で委員にマニフェストの検証をしてもらい、それを受けて倉敷市総合計画審議会での審議を経て、平成18年度を初年度とする倉敷市第五次総合計画後期基本計画にマニフェストに掲げた項目を盛り込まれ、順次実施されるという手法をとられました。

そこで、お尋ねいたしますが、選挙で有権者に示したマニフェストと行政計画である総合計画との関係について、伊東市長はどのようにお考えなのか、また今後、マニフェストに掲げた具体的な政策実施に向けてどのように取り組まれていくのか、お尋ねいたします。

また、計画──プラン、実行──ドゥー、評価──チェック、改善──アクトというマニフェスト・サイクルにおいては、評価──チェックが命と言われています。

神奈川県の松沢知事は御自分のマニフェストに対して、評価委員会を設置し年度ごとに評価を受けられています。また、早稲田大学マニフェスト研究所や自治総合コンソーシアムで第三者評価を行ったり、御自身での自己評価も行うなど、多方面からマニフェストについての評価をされています。

今後、適切な時期にマニフェストの検証・評価を行う必要があると考えますが、どのようにしてマニフェストの検証・評価を行おうとされているのか、伊東市長のお考えをお尋ねいたします。

2点目に、高齢者等の給食サービス事業についてお尋ねいたします。

本市の高齢者等への給食サービス事業は、援護を必要とする在宅のひとり暮らし高齢者などに対し、栄養のバランスを配慮した給食サービスを実施し、安否確認もあわせて行われています。対象者は、1、65歳以上のひとり暮らしの人、2、65歳以上の者のみの世帯の人、3、身体障害者手帳を所持する人、4、昼間に65歳以上のひとり暮らしの人または65歳以上の者のみの世帯の人の状態にある人のいずれかに該当する在宅者で、食事の調理等が困難な人となっています。1食当たり650円のうち、利用者負担は350円で、市の負担は300円となっており、月曜日から金曜日までの週5日以内で行われています。

このように、給食サービス事業は平日のみ行われており、土日、祝祭日や年末年始には行われていません。サービスを受けている方の中には、金曜日の昼食から月曜日の昼食まで食事をとることができない方もいらっしゃると、現場で仕事をされているホームヘルパーやケアマネジャーの方から伺います。特に年末年始の場合、約1週間も給食サービスがないため、摂取カロリーの不足や食事バランスも悪くなり、健康を維持することも難しくなり、影響が大きいと伺っています。安定した食の確保という観点から、土日、祝祭日や年末年始での給食サービス事業の実施についてどのようにお考えなのか、お尋ねいたします。

また現在、高齢者等への給食サービス事業は昼食のみ実施されています。介護保険制度を利用した場合を考えると、日帰りの通所介護──デイサービスでは、昼食つきがほとんどなので、昼食をとることはできます。通所介護を受けている場合は、昼食よりも夕食の給食サービスのほうを必要としています。訪問介護サービスでは、例えば倉敷市総合福祉事業団が行っているサービスは、午前7時から午後9時まで年中無休で実施しており、ホームヘルパーが訪問した際には食事調理を行ってもらえます。また、その際に何回分かの食事をまとめて調理してもらうこともできます。ただし、土日、祝祭日や年末年始には、ホームヘルパーが手薄で人手不足となり、活動できる余力がなく、訪問日時が希望どおりに決まらない場合が多くあると伺っています。このような中で、夕食時のサービス提供についてどのようにお考えなのか。また、介護保険制度を利用してホームヘルパーに食事をつくってもらう場合と、給食サービス事業に市が一部負担する場合ではどのように違うのか、お尋ねいたします。

3点目に、観光振興策についてお尋ねいたします。

午前中、生水議員さんから同様の質問がございましたが、角度を変えて質問させていただきたいと思います。

マニフェストと書かれた選挙期間中に配布されたビラには、「観光客数を800万人に、修学旅行客数を150%に、外国人観光客を倍増させます」という記載があり、また、倉敷市長選立候補予定者公開討論会でお示しされたローカルマニフェストでは、「倉敷の魅力のPRなどにより観光客を誘致し、4年間で観光客20%、修学旅行客50%を増加します」と記載があります。

観光客数が幾らふえたという数ありきではなく、倉敷にお越しいただいた方に満足していただくおもてなしをする必要があると思いますが、満足をしてもらうには、まだ受け入れ態勢の整備が十分でないように思われます。普通、我が家に来客があるときには、家の中をきれいにして来客を待ちますが、今の倉敷は例えると、家の中を掃除もせず、受け入れの態勢が十分ではないのに、観光客を求めているところがあるのではないかということであります。修学旅行については、現状より50%の増加を目指されており、2年以内に倉敷体験型修学旅行を実施すると記載されています。

例えば、本市の事業で、市内の小・中学生とその家族を乗せ、広島平和記念公園の見学や被爆者による講話会を行う「広島平和のバス」や、市内の小学校5、6年生が「長崎平和大使」として第二の被爆地・長崎を訪問し、長崎原爆資料館や市内に残る遺跡の見学、被爆者による講話などを行っています。これらは小学校高学年や中学生に対する平和学習という意味合いがあるものと思います。このように修学旅行客増加策と言っても、具体的にどの層をターゲットにしているのか、またどのような目的で倉敷に来てもらうのかという趣旨も大切だと思われます。

児童・生徒数が減少している中、顧客獲得競争に勝って修学旅行客をふやしていくには、相当の覚悟をしての取り組みが求められるものと思われます。2年以内に倉敷体験型修学旅行を実施されるということでありますが、具体的なターゲット、そして目的をどのように考えられているのか、お尋ねいたします。

また、伊東市長は、国土交通省が中心となって行っている外国人観光者の訪日促進活動である「ビジット・ジャパン・キャンペーン」とタイアップして倉敷の魅力を世界にPRし、4年間で外国人観光客を倍増させるとのことで、1年以内にビジット・くらしき・キャンペーンを実施されると書かれてあります。ビジット・ジャパン・キャンペーンは、国土交通大臣が本部長となり、関係省庁及び民間団体・企業が参加しているビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部が2003年4月1日に発足し、事業展開されています。このキャンペーン実施本部が海外諸国での日本旅行の広報や、国内における外国人旅行者向きインフラの整備などを行っています。

キャンペーンが開始される前年度──2003年度には、日本人海外旅行者数が1,652万人であったのに対し、訪日外国人旅行者数は524万人でありました。この格差を是正すべく、2010年までに年間で1,000万人の外国人が訪日することを目標としています。ちなみに最新の2007年には834万人になり、過去最高を記録しています。

外国人観光客については、外国人旅行者を日本へ誘致すること、いわゆるインバウンドについては早急に進めるべきではないという声があります。国内観光客が低迷する中、海外の観光客の誘致を目指していますが、日本側の受け入れ態勢の不備がトラブルを招き、外国人に悪い印象を与えているケースが発生していると伺っています。国内観光客と海外からの観光客とのトータルバランスを図りながら、受け入れ施設などの体制整備を進めていかなければならないと思われます。近年、韓国、台湾、中国、香港の東アジア、そしてフランスなどから日本への外国人観光客が増加をしています。

しかし、倉敷市においては、ホームページや観光パンフレットという情報発信の面から考えると、英語、中国語、韓国語の3カ国語のみとなっています。先進的なところでは、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、ロシア語などを加えた7カ国語から9カ国語での情報発信を行っています。市長は1年以内にビジット・くらしき・キャンペーンを実施されるとのことですが、どのように事業展開されるのか、お考えをお尋ねいたします。

4点目に、小・中学校校舎の耐震化事業についてお尋ねいたします。

この項目についても、先日の磯田議員さんから、また先ほどの小山議員さんからの質問がございましたが、違った観点から質問をさせていただきたいと思います。

全国の公立小・中学校施設の耐震化事業を促進させるため、国庫補助率を引き上げる改正地震防災対策特別措置法が今月11日に参議院本会議で可決・成立しました。中国の四川大地震で、校舎倒壊による児童の犠牲が相次いだことを受けた対応であります。国内でも、今月14日岩手・宮城内陸地震が起き、また東南海・南海地震の発生が懸念をされる中、子供が一日の多くの時間を過ごす場所であり、また災害発生時の避難場所となる学校の耐震化の優先的な取り組みが求められております。

この改正法は、市町村が実施する耐震補助事業への国の補助率を、現在の2分の1から3分の2に、改築事業は3分の1から2分の1に引き上げ、地方交付税の拡充とあわせ、地方自治体の実質負担は1割程度に軽減をされます。全国に約13万棟ある校舎、体育館のうち、大規模地震による倒壊の危険が高いとされる約1万棟が補助率引き上げの対象となると、見通しを伺っています。この大地震で倒壊する危険が高い全国約1万棟の公立小・中学校施設について、本年度から3年間で耐震化を加速させるのが改正法のねらいと伺っています。

そこで、本市において、大規模地震による倒壊の危険が高いとされる補助率引き上げ対象となる校舎や体育館があるのか、お尋ねいたします。

また、今回の6月補正予算では、国・県補助が内定したものとして、小学校並びに中学校校舎等耐震化事業として、合わせて約9億円計上されています。先日の磯田議員さんの質問の際に河田副市長の答弁で、平成22年度末での市内のすべての小・中学校校舎及び屋内運動場の耐震改修を終えるのは困難で、22年度末までに7割を終えるという予定の答弁でありました。先ほどの小山議員さんの質問で吉田教育長の答弁では、緊急性の高いものを優先的にやっていって、22年度末には終えられるということでありますけれども、市内のすべての小・中学校校舎及び屋内運動場の耐震改修を終えるのはいつなのか、その点を、財源を含めて今後の実施計画をどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。

5点目に、まちづくりについてお尋ねいたします。

この項1項目めとして、商店街活性化についてお尋ねいたします。

今回、6月の補正予算に、商店街活性化のため、全国募集し決定したアイデアの実施支援補助金2,057万円が計上されています。魅力ある個性的な商店街の形成に向け、アイデアの全国募集により集まったアイデアをもとに、事業化を目指す商店街の合意形成や事業計画策定など事業実施に向けた活動の支援が行われ、市内5地区の商店街が各1つの事業計画を策定することを目指されると伺っています。

伊東市長は、市長選の立候補表明をJR倉敷駅前の商店街の空き店舗で行われるなど、商店街の活性化には、ひときわ思い入れを持たれていると伺っています。選挙の際掲げられた「皆様との10の約束」の中の一つの項目として、「地元商店街の活性化で、にぎわいの創出」という項目が上げられています。それには、「地元商店街のお店の一店一店が元気でなければ、倉敷の繁栄・未来はありません。地元商店街は、地域の皆様を初めとする多くの人々がそこに集う、地域生活の維持に必要不可欠な場所です。商店街の皆様、市民の皆様、そして行政との協働で、町ににぎわいを創出する施策を展開します」と書かれています。

倉敷市長選立候補予定者公開討論会でお示しされたローカルマニフェストには、各地区中心市街地・商店街振興方針を1年以内に策定されると書かれてあります。この各地区商店街振興方針の策定についてですが、これまで取り組んできた商店街活性化事業との関連性をどのようにお考えなのか、お尋ねいたします。

この項2項目めに、八間川についてお尋ねいたします。

倉敷市水島地区を流れる八間川は、名称が川となっていますが、河川ではなく都市下水路という排水路として昭和42年に整備をされ、流入区域内約390ヘクタールの工場等の排水を流しています。現在、流入区域内の約8割が下水道整備され、残り2割の下水道整備に順次取り組み、水質改善に努めているところと伺っています。

八間川では、両岸に八間川緑地水島フラワーロード協議会が花を植えたり、財団法人水島地域環境再生事業団が市民参加型の調査や地域住民の再生イメージの共有化など、さまざまな取り組みをされています。八間川に排水を流している市内酒津にあるクラレ倉敷事業所の事業構造が変化するなど、排水が流入されなくなると、八間川の都市下水路としての機能や役割は、不要になるのではないかとの危惧があります。

平成元年2月、倉敷市は八間川の全面しゅんせつ工事を進め、さらには平成元年度予算には八間川緑道基本計画策定調査費として500万円計上しました。その後、倉敷市は平成8年5月に策定した「倉敷市緑の基本計画」の中で、水と緑をテーマに八間川緑道の整備を進めるとしました。しかしながら、なかなか具体的には進んでいません。地域住民からは八間川を河川として残すとともに、親水性を高めてほしいという声が上がっていますが、本市としては八間川の今後の整備についてどのように考えているのか、お尋ねいたします。

最後に、校・園庭の芝生化についてお尋ねいたします。

伊東市長はマニフェストで、緑のカーテンプロジェクトにより学校・園の緑化を進めると書かれています。その中で、校・園庭の芝生化を年次計画で進められるとのことで、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思っています。

東京都は、ヒートアイランド対策として全公立小・中学校の校庭芝生化に取り組まれています。校・園庭の芝生化について、対象施設並びに今後の実施計画、またそれに伴う財源についてどのようにお考えなのか、お尋ねいたします。

伊東市長初め関係当局の明快な答弁を求めまして、私の質問を終わらさせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)

○副議長(梶田省三君)

答弁を求めます。伊東市長。

(市長 伊東 香織君 登壇)

◎市長(伊東香織君)

時尾 博幸議員さんの御質問に順次お答えをさせていただきます。

まず最初に、市長の政治姿勢についてのうち、首長の多選についての御質問をいただいております。

現在、政党を初め国などにおきまして議論がなされておりますが、今のところ、より幅広い国民的な議論が望まれる状態であるというふうに考えております。

条例制定の是非につきましては、今後の国民的議論の推移や国や他の自治体の動向なども、注視しながら判断すべきものであるというふうに考えております。

私自身の多選に対する考えというところでございますが、正直なところ、就任したばかりでございまして、そこまで思いが至らないところが現状でございます。まずは、この最初の任期に全力を注いでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

(「よろしい」と呼ぶ者あり)

次に、2番といたしまして、マニフェストにつきましての御質問をいただいております。

マニフェストと総合計画との関係について御質問をいただいております。

倉敷市では、平成13年度から22年度までの10年間ということで、第五次総合計画に基づきまして現在の市政運営を行っているところでございます。一方、マニフェストにつきましては、4年間の任期中に実現をしていく政策について、具体的に皆様にお示しを申し上げたものでございます。

私のお示しをしておりますマニフェストにつきましては、市民の皆様との対話と現場主義を基本としまして、「協働のまち」をつくっていくことを目的として政策を立案したものでございます。現行の平成13年度から22年度までの第五次総合計画におけるまちづくりの基本理念が「市民と創る こころゆたかな 倉敷の未来」となっておりまして、平成22年度までとなっております。この施策体系と私のマニフェスト、今のところ、矛盾があるものではないというふうに認識をいたしております。

公約として掲げた事業の実現に関しましては、この6月議会から予算計上をさせていただいたものもございますけれども、今後、市議会、そして市民の皆様の御意見をお伺いしながら、緊急性、重要性につきまして検討を重ね、平成22年度までの現行計画の期間中につきましては、その総合計画の中に取り込んでいく形で計画的に実施をしてまいりたいというふうに考えております。

また、公約の評価・検証につきましては、今後実施時期や手法については検討を行ってまいりたいと考えております。

続きまして、5番のまちづくりについてのうち、商店街の活性化についての御質問にお答えを申し上げます。

私は、地域経済の活力を、維持をしていく、発展をしていくためには、商店街が元気になることが必要であるというふうに考えております。商店街が元気になる。つまり人の流れがそこに起こり、町全体が元気になっていくということが不可欠であるというふうに考えております。

商店街の振興のアイデアとして、現在のところ、倉敷市商店街活性化協議会と協力し、全国からの商店街活性化のアイデアを募集いたしました。そのアイデアをもとに、例えば水島地域の商店街では、BGMやイベント情報、災害時の緊急放送などにより、お客様が快適で、安全で安心して買い物ができる商店街づくりを目指す事業などが計画をなされております。これらの事業に対しまして、今回の補正予算におきましても支援をしていく予算を計上させていただいております。

私といたしましては、引き続き、やる気のある商店街に対して積極的に支援をしていくことが必要であるというふうに考えております。やる気のある商店街、例えば他都市の例としまして静岡市の「一店逸品運動」など、いろいろな成功されている他都市の事例があると思います。その事例集を作成するなど、商店街と協力して活性化に取り組む体制づくりを検討していきたいと考えております。各商店街によって、どこに力を入れていきたいか、いろいろ違っていると思います。商店街ごとにやる気を出していただけるような、いろいろな手法を提供しながら一緒に考えてまいりたいと思っております。

また、国の支援事業というものも活用をしていきたいと思っております。例えば、無料の専門家による活性化の勉強会、もしくは事業計画の策定について指導が受けられる商業活性化アドバイザー派遣事業などを活用する。もしくは、昨年度から市の産業支援課に中小企業診断士の資格を有する職員さんを配置しておりますが、この派遣などによりまして、商店街の活性化に向けて道のりを進めていきたいと考えております。また、今年度から国の事業として、商店街が必要とする幾つかの業種を誘致するテナントミックス事業というものや、空き店舗を活用したチャレンジショップ事業、そしてアーケードの撤去事業などへの補助金の活用という道も開けてきております。これらのものも活用しながら、商店街の活性化につきまして応援してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

その他の御質問につきましては、担当よりお答えをさせていただきます。

○副議長(梶田省三君)

山磨保健福祉局長。

(保健福祉局長 山磨 祥二君 登壇)

◎保健福祉局長(山磨祥二君)

高齢者等の給食サービス事業についてでございますが、現在この事業は、介護保険事業の地域支援事業として、平日に昼食を配達しており、昨年度は延べ1万3,810人の方に御利用いただいております。対象者は、65歳以上のひとり暮らしの方や身体障害者手帳をお持ちの方などで、食生活の安定・改善及び健康の増進を図り介護予防を推進するとともに、宅配することにより安否の確認についてもあわせて行っているところでございます。
まず、介護保険制度のホームヘルパーを利用する場合との違いでございますが、給食サービス事業につきましては、1食につき350円の御負担をいただき配食サービスを実施しております。一方、介護サービスのホームヘルパーを利用する場合は、要介護者のための食事をつくる場合などに要する時間で負担金をお支払いしていただいており、材料費などは自己負担となっております。

次に、議員御提言の宅配日及び夕食への拡大につきましては、現在実施しております給食サービスの効果につきまして検証するとともに、利用者のニーズを把握してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

次に、校・園庭の芝生化についてのうち、保育園における実施計画についてでございますが、園庭の芝生化は、夏場の照り返しの緩和や砂ぼこり防止など、保育環境の改善に有効であります。しかしながら、保育園は乳幼児など低年齢児が生活する場であるため、害虫対策や薬剤の問題など維持管理上の課題があるものと考えております。そのため、まずは保育園において現在進めております壁面の緑化について、さらに拡大していくとともに、プレハブ園舎の屋上緑化についても新たに取り組んでまいりたいと考えております。

なお、保育園の園庭の芝生化につきましては、今後の研究課題と考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○副議長(梶田省三君)

三宅経済局長。

(経済局長 三宅 忠良君 登壇)

◎経済局長(三宅忠良君)

修学旅行客増加策についてでございますが、本市を訪れる修学旅行は、小学校では関西方面から、また中学校、高等学校では関東・東海方面からの割合が高い状況にあります。そのため、市内の旅館、ホテルや観光施設で構成する倉敷市修学旅行誘致委員会では、これらの地域に絞り込んだ誘致活動を、旅行会社や教育委員会などを対象に積極的に行っております。

本年2月に、「倉敷への教育旅行について」のアンケートを旅行会社に対して実施いたしましたが、このアンケート結果や他地域の修学旅行先進地の事例を参考にしながら、提供プログラムの受け入れ態勢の整備充実を行ってまいりたいと考えております。

また、本市には、水島臨海工業地帯の最先端技術やジーンズなどの繊維産業が立地しており、豊富な地域資源が存在しております。この地域の産業を通じた物づくりに触れ、体験する・学ぶ観光である産業観光体験プログラムの提案を行っていくことにより、高校・中学生の修学旅行を対象に、地元の小学生の学習も含めた倉敷体験型学習観光に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

次に、海外観光客増加策についてでございますが、国では平成15年からビジット・ジャパン・キャンペーンを展開しており、訪日外国人旅行者数を平成22年までに1,000万人にすることを目標に取り組んでいるところです。本市におきましても、本年1月、国土交通省の「外国人でにぎわうまち」に選定されております。

外国人の受け入れ態勢の整備につきましては、観光客誘致において特に重要であると認識しております。今後は、岡山県や県内のほかの自治体、観光関係業者などと連携した岡山県国際観光テーマ地区誘客促進協議会、岡山県外国人観光客受入協議会や倉敷市内の受け入れ施設との協議、国際観光振興機構からの情報により、国ごとのニーズをとらえてのパンフレット作成など案内面での充実を図りたいと考えております。

また、既存の英語、中国語、韓国語の3カ国語だけでなく、倉敷への観光客が多い台湾やフランスなど多くの言語で情報発信を検討してまいります。

また、作成するパンフレットには、ビジット・ジャパン・キャンペーンのロゴマークを掲載し、国の施策と連携したビジット・くらしき・キャンペーンを展開してまいります。さらに、在京の大使館へ市長が参りまして、営業本部長となり誘致活動を展開していき、さらなる外国人誘客に努めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○副議長(梶田省三君)

中山教育次長。

(教育次長 中山 公司君 登壇)

◎教育次長(中山公司君)

小・中学校校舎等の耐震化事業についてでございますが、改正地震防災対策特別措置法につきましては6月11日に成立いたしました。その内容につきましては、大規模地震等により倒壊の危険性が高い建物の耐震強度を示す構造耐震指標が0.3未満の校舎等の補強工事を促進するため、補助率を現在の2分の1から3分の2に引き上げ、地方交付税措置を拡充するものでございます。

昨年度までに耐震診断が完了したもの、また耐震診断が未実施のもの等いろいろございますので、耐震診断につきましては早急に実施するよう取り組んでまいります。

これまでお答えしましたように、平成22年度末までに耐震化率100%を目指しておりましたが、設計等のおくれにより達成が非常に困難な状況でございますので、耐震診断がすべて終わってから、新たに計画を策定してまいりたいと思っております。

そこで、これまでの耐震化計画を見直しまして、今国会で成立した改正地震防災対策特別措置法に基づき、構造耐震指標が0.3未満の緊急性の高い小・中学校の校舎、屋内運動場から優先的に耐震補強工事に取り組んでまいりたいと思っております。財源につきましては、国庫補助に加えまして、住民参加型の市場公募債などの発行により財源の確保に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。

○副議長(梶田省三君)

桐部建設局長。

(建設局長 桐部 耕一君 登壇)

◎建設局長(桐部耕一君)

まちづくりについてのうち、八間川についてでございますが、八間川は酒津地区から水島川崎通までの延長約10キロメートルの都市下水路であり、この流域の約2割の下水道未整備区域にある特定事業所や家庭の排水と排水区域約750ヘクタールの雨水が流れております。また、クラレ倉敷事業所からは日量約1,800トンの工場処理水が流されており、今後もこの水量が継続すると聞いておりますので、八間川を都市下水路として活用する必要があると考えております。

次に、八間川の整備についてでございますが、議員御指摘のとおり、「倉敷市緑の基本計画」の中で、水と緑をテーマに沿線の公共公益施設や都市公園と一体となった緑地空間の形成を図るため、緑道を整備する計画としておりましたが、道路の車線減少などさまざまな課題があり、公安委員会や地元了解が得られていないのが現状でございます。

今後、八間川整備につきましては、議員御要望の趣旨も踏まえ、どのような整備が可能か検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○副議長(梶田省三君)

中山教育次長。

(教育次長 中山 公司君 登壇)

◎教育次長(中山公司君)

失礼しました。答弁漏れがございましたので、一つ御答弁させていただきます。

校・園庭の芝生化についてでございますが、校・園庭の芝生は、夏季における照り返しや気温の上昇の抑制のほか、砂ぼこりの対策やけがの防止など、教育面、環境面のいずれにおいても効果的であると認識いたしております。

一方、芝生の整備や維持管理に少なからぬ経費や労力を要するほか、芝生の管理のために使用制限や激しい運動には適さないなどの課題もございます。さらに、現在小・中学校におきましては、耐震化などの大規模工事が控えているところも多く、工事期間中は、児童・生徒の安全に配慮した工事車両の通行確保や足場の設置など必要となってきます。こうした状況を踏まえまして、学校・園の芝生化に当たりましては、設置可能な場所、範囲等について検討してまいりたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。

○副議長(梶田省三君)

6番 時尾 博幸君。

(6番 時尾 博幸君 登壇)

◆6番(時尾博幸君)

再質問させていただきます。

2点目の高齢者等の給食サービス事業についてでありますが、給食サービス事業の効果を検証して、対象者のニーズを把握していくということでございましたが、これまで対象者のニーズの把握というのを、それだけに絞ってというのはされたことがないというふうに伺っておりますので、できれば今年度にでも、給食サービスを利用している人、またこのサービスを知らない人もいらっしゃると思いますので、市民の皆さんに向けて、このサービスがあることを知っていただいて、ニーズ把握、そして事業の拡大も含めて検討いただければと思っております。これは要望とさせていただきます。
4点目の小・中学校校舎等の耐震化事業でございますが、耐震診断をしなければ、この先どうなるかちょっとわからないというような答弁で、すべての校舎が全部終わるのが、いつに終わるのかというのがはっきりわからなかったように思いますが、前の市長のときには、市内の業者だけではなくて、市外業者、県内業者も使って工事を終わらせるということでありましたけれども、すべての学校を終わらせる年度をいつと考えているのか、その点についてお尋ねをさせていただきます。
最後の要望で、まちづくりについての商店街の件でございますけども、各地区商店街振興方針の策定について、これまでの商店街活性化事業との関連性ということで、市長のマニフェストで商店街振興方針の策定というのが書かれてありまして、ある地区の商店街の方は、何か今までしたことと新たに違うことを、何か取り組みがあるのかなというふうに心配をされておる方がいらっしゃいましたので、これまでの事業とは、継続をして取り組むものと理解をしておりますので、地域のそれぞれの、各地区の方と意見交換をして、取り組みされることを要望させていただきます。

○副議長(梶田省三君)

この際、お諮りいたします。

時間延長に御異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○副議長(梶田省三君)

では、時間は延長されました。

答弁を求めます。中山教育次長。

(教育次長 中山 公司君 登壇)

◎教育次長(中山公司君)

再質問にお答えいたします。

小・中学校校舎の耐震化事業でございますけど、耐震診断が未実施の施設がまだ134棟ございます。これには耐震化が不要なもの、あるいは耐震化が必要なもの等いろいろございますので、改めて耐震計画については見直しを図り、早急に策定したいというふうに、かように思っておりますので、よろしくお願いいたします。

(発言する者あり)

○副議長(梶田省三君)

6番 時尾 博幸君。

(「時間延長したけん、立つん」「そりゃそうじゃ」と呼ぶ者あり)

(6番 時尾 博幸君 登壇)

◆6番(時尾博幸君)

再々質問をさせていただきます。

古市市長のときにはすべてわかっていて、市長がかわったら、何でこうわからないのかなというふうに思うんですけれども、耐震診断云々ではなくて、その辺の方向性をはっきりお示しいただきたいと思いますので、年度をはっきりお示しいただきますよう質問させていただきます。

(「市長がかわったら、執行部もかわる」「方針も変わるもんじゃ」「ちっとは悪いことは変えなんだら、ええことはできん。(笑声)何もかも前の市長がしとるけん、ええぐあいにいきゃへんちゅうんじゃ、そのためにかえられたんじゃもん」と呼ぶ者あり)

○副議長(梶田省三君)

答弁を求めます。河田副市長。

(副市長  河田 育康君  登壇)

◎副市長(河田育康君)

時尾議員の再々質問にお答えします。

まず、診断ができてないというのも確かでございますので、現在診断ができております中で補助率、緊急にやらなければいけないものにつきましては50棟ほどありますので、それをまずやります。その間に診断をやっていきまして、残り分を一応、早急にやらなければいけない分につきましては3年以内、3年間で一応やりたいと。

(「おい、診断できてへんぞ……、できちゃねえぞ」と呼ぶ者あり)

それから、それ以後にもう少し程度の軽いものを早急にやっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。以上です。
 
 
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